いつしか、時間は流れて、俺は高校生になった。 あの時の約束は、まだ果たせていない。 高校に入学して、1ヶ月。 「わ、私綿谷くんが好きなんです!私と、付き合ってください!」 誰、こいつ… 関わったことも、顔も見たことのない、知らない女。 こんな奴らからの告白はもう何度あったか覚えていない。 俺のこと、なんにも知らねぇくせに…… 毎日のように繰り返されることに、俺は心底うんざりしていた。