それからしばらく廊下を歩いていたら私たちだけど…
ここ、どこだったけ…?
目的地は保健室。
ちゃんと、そこに向かっているはずだった。
はずだったんだけど…
ま、また迷っちゃった……
あたふたしている私に気づいたのか、「…あのさ、俺たちどこ向かってんの?」なんて後ろから声をかけられてしまった。
「…えと、保健室に向かっていたはずなんですけど…ちょっと場所を間違えてしまったみたいで」
「…保健室なら、向こうだろ」
彼が指差したのは、今私たちがいる場所とは真反対の方向。
「…あ、ご、ごめんなさい」
恥ずかしさのあまり、顔に熱が集まる。


