「ほんっとむかつくやつだな、お前って。いいから黙ってついてこい」 今までで聞いたことのないくらい、低い声だった。 心臓に鋭い刃物を突き立てられたように、その声が胸を貫く。 息が止まりそうになって、足がすくんだ。 教室に残っていたクラスメイトが何ごとかとこちらに視線を集め始めている。 中里さんは顎で廊下の方を示して、無言のまま教室をでていった。