恐る恐る目を開いてみると、少し苦しそうに表情を歪めた男子の胸の中に、抱きとめられていた。


背中にぎゅっと腕を回されている。


何度も瞬きをしていると、その人と目が合った。


全身から血の気が引いていく。


「ご…ごめんなさい!」


ぱっと体を起こして、その人から少し離れたところに座り込む。


ど、ど、どうしようっ


周囲には真っ白なプリントが散らばっているけど、今はそんなことを気にしている場合じゃない。


「本当にごめんなさい!ケガ、してないですか?背中とか頭とか、どこか痛いところはーー」


「お前は?」


「………へ?」


私の言葉を途中で遮って、その人が口を開く。