「……お前さ」 肩に顔を埋めたまま、低い声が聞こえた。 「男に可愛いとか言うなよ」 くぐもった声なのに、やけに近い。 「てか……お前の方が」 そこで言葉が切れる。 「……何ですか?」 恐る恐る聞くと、綿谷は少しだけ顔を上げて、私を見た。 耳まで赤い。 「……可愛いに決まってんだろ」 綿谷くんの言葉に、自分が何を言ったのかと、だんだん我に返っていく。 「ご、ごめんなさい!その、さっきのは…」 視線を泳がせていると、腰に回された腕に力が入ったのを感じた。