クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!




胸の奥が、じんわり温かくなる。


心臓がパンクしそうな勢いで、全身に血を巡らせているのが自分でもよくわかる。


「時間あるよな」


「えっ……?」


顔を上げると、綿谷くんと目が合った。


「せっかく作ってくれたんだし、一緒に食いたい。いいだろ?」


小さく首を傾げられて、私はその仕草に、思わず「はい…」と口を滑らせてしまった。


綿谷くんって、すごくかっこいい顔で時々可愛い仕草を見せるから、なんだかずるい。


「じゃあ決まり。中入れよ」


綿谷くんに促されて、私は「お邪魔します」と呟きながら家の中に入った。