クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!



少し眠そうで、でも優しい声。


ただそれだけで胸の奥がぎゅっと締まる。


「あ、えっと!お休みのところ、ごめんなさい! あの、その……渡したいものがあって……!」


焦りすぎて、言葉が敬語とどもりでぐちゃぐちゃになる。


綿谷くんは、驚いた顔のまま首をかしげた。


「俺に?」


その一言だけなのに、真っすぐ見られて呼吸が止まりそうになる。


落ち着け、私。


「こ、これ……! 誕生日、おめでとう!」


思いきって紙袋を差し出した瞬間、頬が一気に熱くなった。


視線を合わせられないまま俯くと、ふいに、ふっと笑う気配がした。


「……すっげえ嬉しい」