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土曜日。
日向ちゃんと出かけた帰り道、ふたりでよく寄るカフェに立ち寄っていた。
アイスコーヒーを頼んだ私は、ぼんやりとしながら、ストローで氷をかき混ぜていた。
「ーー子、華子ってば」
「……あ、ごめん!なあに?」
向かいに座る日向ちゃんの声に、私は顔を上げた。
訝しげに眉を寄せた日向ちゃんと目が合う。
「なんか今日一日、ずっと上の空じゃない?」
日向ちゃんに図星を突かれた私は「そ、そんなことないよ!」と答えて、誤魔化すようにアイスコーヒーを口にした。
「華子が何考えてるか、当てようか?………綿谷のことでしょ」
その言葉に、思わずむせそうになって、咳き込みながらストローから口から外す。
「ごほっごほっ!ち、違っ、日向ちゃん何言って!」
咳を押さえながら必死に否定するけれど、声が震えてしまう。
日向ちゃんは楽しそうに笑って、目を細めて言った。
「はい、図星〜。やっぱりね。ほんと華子ってわかりやすいんだから」


