うう……なんで寝ちゃったんだろう…


恥ずかしすぎて、顔上げれない…


「なんてな。冗談」


「………へ」


ぽかんと口を開けたままの私に、綿谷くんは少し笑って言った。


「百面相だな」


「ひゃ、百面相って!」


慌てて顔を上げると、彼は目を細めて肩をすくめる。


「お前の顔ならいつまでも見てられる」


「からかわないでください……!」


必死に抗議しても、綿谷くんの笑みは崩れない。


その穏やかな目元を見ていたら、怒る気も少しずつ抜けていった。