2日間のテストを終え、色々と落ち着いた金曜日の放課後、私は気晴らしに図書館で本を読んでいた。


テストの手ごたえといえば、国語は思ったよりよくできたけれど、数学はあまり自信がない。


赤点はなんとか超えていてほしいな……


あれから綿谷くんには会えてないけど、ちゃんと熱下がって、具合よくなったのかな…


綿谷くんの家に看病に行ったのがテスト2日前だったから、ギリギリテストに間に合ったのかどうか、ずっと考えていた。


なんだか最近、ずっと綿谷くんのことを考えてる気がする。


今みたいに、ふと気づいた時には頭には綿谷くんが浮かんでいて、小説の内容もまともに入ってこない。


「…どうしちゃったのかな、私…」


なんだか今日はこれ以上本を読む気にはなれなくて、栞を挟んで、本を閉じた。