クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!



言葉では距離を置こうとするくせに、こうやって俺の元に来た華子に、つい期待してしまう自分がいた。


「ん……」


「っ…」


小さな寝息と甘い声に、思わず息をのむ。


心臓が胸を突き破りそうなくらい大きく刻まれて、全身に響く。


無防備な寝顔を見せつけて……


俺が男だってわかってんのか、こいつは。


近くにいるだけで、全身の力が抜けるようで、下がったはずの熱が再び体を巡る。



こいつがそばにいると、一生熱下がらねぇ…