私、これから図書館に行こうと思ってたんだけど…


息を吸い込んで、そう言おうとした。


「…あ、あの、私これから」


「あ、もう行かなきゃ予約の時間に間に合わなくなっちゃう!じゃ、ハナコ、それ社会準備室までよろしくねー!」


それを、中里さんに遮られる。


中里さんが、私の肩をポンと叩きながら、「よろしくー」と言って教室を出て行った。


机につまれたプリントの束を見て、私は小さくため息をついた。


…仕方ない。早く運んで、図書館に行こう…