「できた!ありがとう華子〜」
日向ちゃんにぎゅっと抱きしめられて、私は照れながら「どういたしまして」と返した。
「にしても、高校ってやっぱ勉強のレベルも上がるよねー。どうせ琢磨なんて今頃、涙と鼻水垂らしながら勉強してるんじゃない?アイツ、あたしよりバカだから」
日向ちゃんと早瀬くん、中学の頃も毎回テストの点数競ってたけど…
「今回あたしが勝ったら、アイツになんか奢らせるんだー」
それは高校に入ってからも変わらないらしい。
「そういえば、あたしのクラスに綿谷と同じ中学だった男子いるんだけどさ…アイツ勉強も毎回トップで、部活だってバスケ部のレギュラーだったらしいよ」
「……そうなんだ」
やっぱり、綿谷くんは非の打ち所がないくらい、完璧な人なんだって実感させられる。
…すごいなあ…


