それから数日。


「あー!もう、ぜんっぜんわからないっ!もう、やる気なくなる……」


高校に入って初めてのテストを4日後に控え、テスト前最後の休日、私は日向ちゃんの家にお邪魔して最後の追い込みに励んでいた。


「どーしよ、こんな調子じゃ、初っ端のテストから赤点とっちゃう未来しか見えない…」


シャーペンを教科書の上に放り投げて、日向ちゃんは机に突っ伏してしまった。


「大丈夫、まだ時間はあるよ!それに日向ちゃん、頑張って勉強してきたんだもん。諦めないで一緒に頑張ろう?」


「…そうだよね。もう1ページくらい、頑張るか…」


完全にエンジンがかかって様子ではないけど、またやる気を取り戻したのか、再びシャーペンを握った。


「ね華子、ここの日本語訳、どうすればいい?」


英語の問題集を見せられて、私は「うーんとね…」と、目の前の英文を読み解いていく。