背後から、髪にキスをされて、全身に熱がのぼる。


真っ赤になった私を見逃さなかったのか、綿谷くんが耳元で、くすりと笑う。


く、くすぐったいよ…!


「…耳まで赤くなって、可愛い。ゆでだこみてぇだな」


「ひゃあ!」


追い討ちをかけるように、わざと耳元で離す綿谷くん。


全身にぞくりとくすぐったさが走って、思わず、ぎゅっと目をつむった。


「あんま可愛い声出すと、止まんなくなる」


少しだけ、余裕のなさそうな綿谷くんに、私は思わず顔をあげた。



……今まで以上に、綿谷くんの瞳に熱がこもっているような気がして…