召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「体の調子は?」
「えっ?」
「具合が悪いのであれば、これらをスープにしようかと思ったんです。何も食べないのは、体に悪いですから」
「だ、大丈夫。無理にスープにすることはないよ」

 目の前に置かれた白身魚のフライと添え物のサラダ。これらをスープに、なんてさすがのグリフィスでも無理がある。だけど今の私に脂っこい食事は……ちょっと難しいかもしれなかった。

 だからなのか。口ではそう言いつつも、フォークがお皿へと向かわなかった。申し訳なさ過ぎて、思わず俯いてしまう。

「無理をしているのは、アゼリアの方です。それに、言いたくないのであれば聞きませんので」

 そうしてグリフィスは、テーブルの上の食事をキッチンへと持って行く。私が「違う」とか「食べる」とか、言い訳をする退路さえも防いでくる。

「……卑怯だよ」

 思わず呟いたら、キッチンの方からガタンっと大きな音が聞こえてきた。床を強く叩いたような音に、私は顔を上げる。すると、なぜか驚いた表情のグリフィスと目が合った。