召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「では、ルノルマンカードでお母様があなたをどう思っているのか、聞いてみましょうか」

 私はテーブルの上に置いていた、猫のルノルマンカードを手に取り、シャッフルをし始めた。

 どうして反対をするのか、相談者に何を想い、何を求めているのか。考えながら何度もカードをシャッフルする。
 テーブル越しに感じる緊張は、今も慣れない。けれどそれは私もまた同じ。

 カードの山の上から七枚目を引き、テーブルの上に置いていった。

「まずは手紙、淑女。今回はお母様の心情を聞いているので、この淑女はお母様を表しています。次に家。中段に太陽、蛇、山。下段は碇、木、最後は鳥ですね」

 ルノルマンカードの九枚展開は色々な角度から読み取ることができる。けれどやはり一番気になるのは蛇だ。

「真ん中に出ているカードは、キーカードといい、九枚の中でも一番重要なカードです。そこに嫉妬や裏切りを表す蛇が出てきました。少なからず、お母様はあなたに対して、そういう感情を抱いているようです」
「そこは……覚悟していたので大丈夫です」
「でも、悲観しないでください。蛇の隣には太陽が出ています。これはルノルマンカードで一番強いカード。最強のカードだと言われています。つまり、あなたの成功を望んでいることは確かなんです」

 そうでなければ、太陽なんて強いカードは出てこない。けれど少女の表情は晴れなかった。