召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

 しかしアゼリアがやっているのは、司書の仕事ととはほど遠いもの。だが、占い自体を否定しているのではない。アゼリアの趣味でもあるし、できればそれを応援したいとは思っている。
 問題なのは、あのタロットカードを使っているからだった。

 視線をアゼリアから鞄へと向ける。意識していなくても、自然と注視してしまう。姉が封じられたタロットカードへと。

「何か、影響を受けていないといいのですが……」

 視線を向けても、鞄からタロットカードを取り上げようとは思わない。アゼリアに使ってほしくないと望んでいても、それを排除することすら、私の頭にはなかった。

 なぜならアゼリアが、毎日、生き生きとしているのを見ているからだ。好きな本に囲まれた空間で、好きな占いをする。アゼリアにとっては、理想の職場なのではないだろうか。

 それを取り上げるくらいなら……密かにサポートに回っている方がいい。