召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「占いじゃなければ、ね」
「どうかなさいましたか?」
「えっ、あっ、なんでもありません」

 いけない。今は目の前の相談者に集中しなければ。

 私はタロットカードを左から捲った。

「ワンドのエース、ソードのエース、そして最後はカップのナイトですね」

 占いだけど、ここはあくまでも相談所として相手に向き合っているため、タロットカードは正位置のみを採用している。逆位置だと、相手を不安にさせてしまうかもしれないからだ。

 特に今回の相談者は陶芸家で、「家業を息子に継いでほしいのですが、どうしたらいいですか?」というものだった。けれど占いでどうこうできる話ではなかったため、まずはルノルマンカードで相談者と息子さんの関係性を見てみたのだ。