体を玄関に向けられ、さらに背中まで押される始末。女性のような綺麗な顔に華奢な体をしているのに、こういう時はグリフィスも男性なのだと再確認させられる。
いつもは母親かと思うほど、色々と世話を焼くから忘れそうになるけれど。
それでもグリフィスの顔がいかに規格外の美しさなのかは、忘れたくても忘れられない。毎朝、私を見送るために玄関の外に出た途端、道を歩く老若男女、すべての人たちがこちらを見るのだ。
「……これが恥ずかしいから嫌なのに」
「これがあるから、むしろ見送りに出るんですよ」
意味が分からない、とグリフィスの方を見ると、急に顔を近づけられた。その瞬間、周りにいる人たちが口元に手を当てる。奥にある顔は勿論、赤くなっていた。
けれどグリフィスの口から出てきたのは、周りの人たちが期待しているような甘いものではない。
「まったく、自覚がないようですからあえて言いますが、自分が狙われていることを重々、忘れないでください」
「っ!」
思わず息を呑む。グリフィスがこれほどまでに甲斐甲斐しく私の世話する理由――それは私が異世界から召喚された者だったからだ。
そのことを知っているのはグリフィスだけ。どうしてこの世界に召喚されたのか、狙われる羽目になったのか、など未だに分からないことだらけだった。
いつもは母親かと思うほど、色々と世話を焼くから忘れそうになるけれど。
それでもグリフィスの顔がいかに規格外の美しさなのかは、忘れたくても忘れられない。毎朝、私を見送るために玄関の外に出た途端、道を歩く老若男女、すべての人たちがこちらを見るのだ。
「……これが恥ずかしいから嫌なのに」
「これがあるから、むしろ見送りに出るんですよ」
意味が分からない、とグリフィスの方を見ると、急に顔を近づけられた。その瞬間、周りにいる人たちが口元に手を当てる。奥にある顔は勿論、赤くなっていた。
けれどグリフィスの口から出てきたのは、周りの人たちが期待しているような甘いものではない。
「まったく、自覚がないようですからあえて言いますが、自分が狙われていることを重々、忘れないでください」
「っ!」
思わず息を呑む。グリフィスがこれほどまでに甲斐甲斐しく私の世話する理由――それは私が異世界から召喚された者だったからだ。
そのことを知っているのはグリフィスだけ。どうしてこの世界に召喚されたのか、狙われる羽目になったのか、など未だに分からないことだらけだった。



