召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「すでにヘルガの中で、占ってほしいことがあるのなら、先に聞くわよ」
「っ! 鋭いわね。実はアゼリアに占って、と言った時から決めていたの」
「図書館にいた時に? そこまでの悩みだったなんて……気がつかなくてごめんね」
「いいのいいの。ここ数日の悩みだったし、すぐに解決できるとは思っていないから大丈夫」

 解決できるとは思っていない……それならタロットカードよりもルノルマンカードの方がいいかな。タロットカードは抽象的な答えをくれるから、明確な回答を求める場合には向かない。
 だけどルノルマンカードはシンプルで具体的な答えをくれる。絵柄でも読みやすいから、占いに慣れていないヘルガにも直接伝わりやすいと思うから。

 私は早速、テーブルの上にグリフィスが用意してくれたグレーの敷物を広げた。

「それじゃ、このルノルマンカードにヘルガの悩みに対して、アドバイスをもらいましょうか」
「ルノルマンカード?」
「うん。占いで有名なのはタロットカードなんだけど、物事をはっきり示してほしい場合は、ルノルマンカードの方が適しているの」

 図書館にあった占いの本はタロットカードの本だった。つまりこの世界にはタロットカード、という概念はある。けれどヘルガの反応を見ると、ルノルマンカードはどうやらないようだった。