「グリフィス・ハウエル……あんの男はまったく……」
「ヘルガ?」
「アゼリアを大事にし過ぎってことよ。鍵がなければ、一人で外出できないし、帰れないでしょうが」
「……た、確かに」
なんでそのことに気がつかなかったんだろう。あの黒いフードの男たちに狙われているから、グリフィスなりに色々と考えがあったのかもしれない。
「で、でも、私は不便に感じていなかったわけだし――……」
「そうであっても自由がないでしょう? 出勤の時はアゼリア一人だけど、退勤はいつも迎えに来るし……もしかして仕事以外での外出はさせてもらえない、とか?」
「……ううん。そんなことはないよ」
必ずグリフィスと一緒に出かけているから、自由がないと言えばそうなのかもしれなかった。だけど、外出した先で何かあった時、頼れる人物は……やはりグリフィスしかいないのだ。
ここで生まれ育ったヘルガから見れば、不思議に思うかもしれない。だけど、地に足をつけた人間と、馴染めずにゆらゆらと布のような道を歩いている私とでは、根本的なところが違うのだ。
しかしそれを言えるはずもなく、私は愛想笑いをしてヘルガの腕を掴んだ。
「ヘルガ?」
「アゼリアを大事にし過ぎってことよ。鍵がなければ、一人で外出できないし、帰れないでしょうが」
「……た、確かに」
なんでそのことに気がつかなかったんだろう。あの黒いフードの男たちに狙われているから、グリフィスなりに色々と考えがあったのかもしれない。
「で、でも、私は不便に感じていなかったわけだし――……」
「そうであっても自由がないでしょう? 出勤の時はアゼリア一人だけど、退勤はいつも迎えに来るし……もしかして仕事以外での外出はさせてもらえない、とか?」
「……ううん。そんなことはないよ」
必ずグリフィスと一緒に出かけているから、自由がないと言えばそうなのかもしれなかった。だけど、外出した先で何かあった時、頼れる人物は……やはりグリフィスしかいないのだ。
ここで生まれ育ったヘルガから見れば、不思議に思うかもしれない。だけど、地に足をつけた人間と、馴染めずにゆらゆらと布のような道を歩いている私とでは、根本的なところが違うのだ。
しかしそれを言えるはずもなく、私は愛想笑いをしてヘルガの腕を掴んだ。



