召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「まさか、こんな近くにあったなんて……」
「別に不思議なことではありません。ここからアゼリアを抱えて、自宅に帰ったのですから」
「……そこは魔術で自宅に戻ったとかじゃないの?」
「すでに召喚魔術で体に負担がかかっていたアゼリアを、再び負担をかせると思いますか?」
「いや、だってまだあの時は……夫婦でもなかったじゃない」

 今更だけど、どうしてグリフィスは初めから私に優しかったのだろう。どうしてあの時、親切に助けてくれたんだろう。

「関係ありません。私の不注意が起こした出来事だといえましたので」
「どういうこと?」
「ここは周りに人がいますから、場所を変えましょう」
「……そうね」

 私たちが初めて会った場所に……。