「ううん。その姿のグリフィスは軽いから、全然」
「……どなたか、重い方を乗せたことがあるのですか?」
「ないけど、そうだなぁ。図書館でアレもコレもってキープした本を膝の上に乗せながら、一番上に置いていた本を読み始めてしまったことがあるの。座っていた時には感じなかったんだけど、立った瞬間、痺れちゃって」
「……アゼリアらしいですね。因みにどのような本を読んでいたのですか?」
あれは学生の時だったから、歴史だ。多くの署名人が調べ、小説や研究書などに落とし込んでいたから、史料もまた、たくさんあった。それと同時に、狙っている者たちも多くて、いつもホームページの所蔵一覧には貸出の文字ばかりで、悔しい想いをさせられたのを憶えている。
「一時期、歴史にハマっていたの。だから、用意してくれるのなら、この世界のをお願いね」
「それはジェマナキア遺跡を探索できなかった腹いせですか? それとも、旅行を満喫できなかった方でしょうか?」
「違う違う! 旅行も遺跡も、また今度いけばいい話でしょう? 私が言っているのは、もっとこの世界のことを知りたいの!」
先日、その旅行先から帰ってくると、館長経由で魔塔から連絡があった。なぜグリフィスではないのか、というと、その内容を見て納得した。
『元の世界への帰還を希望しますか?』
なんでも、黒いフードの男たちがタロットカードを召喚した魔術を解析したらしい。魔術師ではないため、説明が書かれていてもまったく理解できなかった。
それを寝室に放置した私も悪い。家事全般を担うグリフィスに見つかるのは、自然なことだった。
けれどグリフィスは、敢えて何も言わず、今に至るというわけである。
「……どなたか、重い方を乗せたことがあるのですか?」
「ないけど、そうだなぁ。図書館でアレもコレもってキープした本を膝の上に乗せながら、一番上に置いていた本を読み始めてしまったことがあるの。座っていた時には感じなかったんだけど、立った瞬間、痺れちゃって」
「……アゼリアらしいですね。因みにどのような本を読んでいたのですか?」
あれは学生の時だったから、歴史だ。多くの署名人が調べ、小説や研究書などに落とし込んでいたから、史料もまた、たくさんあった。それと同時に、狙っている者たちも多くて、いつもホームページの所蔵一覧には貸出の文字ばかりで、悔しい想いをさせられたのを憶えている。
「一時期、歴史にハマっていたの。だから、用意してくれるのなら、この世界のをお願いね」
「それはジェマナキア遺跡を探索できなかった腹いせですか? それとも、旅行を満喫できなかった方でしょうか?」
「違う違う! 旅行も遺跡も、また今度いけばいい話でしょう? 私が言っているのは、もっとこの世界のことを知りたいの!」
先日、その旅行先から帰ってくると、館長経由で魔塔から連絡があった。なぜグリフィスではないのか、というと、その内容を見て納得した。
『元の世界への帰還を希望しますか?』
なんでも、黒いフードの男たちがタロットカードを召喚した魔術を解析したらしい。魔術師ではないため、説明が書かれていてもまったく理解できなかった。
それを寝室に放置した私も悪い。家事全般を担うグリフィスに見つかるのは、自然なことだった。
けれどグリフィスは、敢えて何も言わず、今に至るというわけである。



