召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「これから共に暮らすのに、嫌だと言われたら大変ですから」
「くら、す? 誰と誰が?」
「私とあなたです。名前もそうですね。アゼリアとこれからは名乗ってください」
「どうして?」
「先ほど目立つといったでしょう」

 確かに聞いたけど、変える理由が分からない。

「あの男たちから身を隠すためには、この世界の人間だと思わせなければなりません」

 うんうん。木を隠すなら森の中、というからね。

「けれどあなたを保護してくれる場所は、今のところありません。だから――……」
「あぁ、そうか。今の私は、身寄りがないんだ」
「そう悲観しないでください。そのために今から提案しようとしていたのですから」
「提案?」

 あっ、それで共に暮らすってことか。けれどグリフィスが言っているのは、ただ暮らすだけではなかった。