召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「ウルリーケが、自分の意思でアゼリアを守った、ということでしょうか」
「たった、一枚のカードで?」
「アゼリアにウルリーケの魔力が一時期ありましたから、おそらくシンクロさせたのかもしれません。あとはそうですね。直前に私が魔術をかけましたから、その力も使ったのでしょう。折角かけた保護魔術が綺麗になくなっていますから」

 結果的に良かったことなのに、なぜかグリフィスは不服そうな顔で、再び私に保護魔術を施してくれた。けれど、ウルリーケはそれも視野に入れていたのだろう。

 まるでグリフィスの魔力を、私を介して使用したのか、『THE() MAGICIAN(マジシャン)』(魔術師)のカードが光り出した。すると、周りに充満していた水蒸気を、一気に巻き上げる。

 『THE() MAGICIAN(マジシャン)』(魔術師)のカードが私の手を離れ、上空に向かった途端、白いウサギが持っている杖が呼び出したかのように、他のカードたちが集まって来た。

「折角、手に入れたカードがっ! どこへ行く!」

 思ったよりも近くにいたのか、マックスの声が聞こえた。近寄ろうとすると、グリフィスに肩を掴まれる。

「お願い、行かせて」
「……ダメだといいたいところですが、ウルリーケも見ていることですからね。なにかあれば、私も容赦するつもりはありません」

 最後の言葉は、どちらかというと、マックスに言っているかのように感じた。だからなのか、マックスが床に手を付きながらも、私たちの方に顔を向ける。