召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「だったらなんで、アンタのところに行かなかったんだ? 家族だろう?」
「家族だからといって、仲が良いわけではありません。ウルリーケの仕出かしたことを知ってれば分かるでしょう。それと……あなたはどうなんですか?」
「何が?」
「家族ですよ。そう豪語するのなら、仲がよろしいのですか?」
「お、俺は……」

 そうだ。ルノルマンカードでマックスの過去を見た時、とても悲しそうだった。家族に裏切られ、そして前を向いた先が……黒いフードの男たちの仲間。

「マックス……どうしてあなたが、彼らと共にしているのかは分からない。でもあなたは今でも悲しんでいる」
「だから、やり直したいんじゃないか」
「えっ」
「過去に行き、すべてをやり直すために、ここまでしているんじゃないか!」
「まさか、時空魔術を!? 確かに、ウルリーケが最後に研究していた魔術ですが、あれはまだ確立されていません」
「黙れっ!」

 何をそこまで苛立っていたのか、マックスはグリフィスの言葉にすら耳を傾けず、こちらに向かって手を伸ばしてきた。

 相談所で眠らされる前、マックスが私にしてきたのと同じ。反射的にグリフィスの方に顔を向けた。