***
「ごめんなさい」
移動している最中、顔を隠した方がいい、ということでそのまま彼の胸に埋めていたのだが、まさか服を濡らしていたとは思わなかったのだ。
「服は洗えますから問題ありません。あなたの方は、もう大丈夫なのですか?」
「あっ」
「すみません。まだ混乱していますよね。ここは私の家なので、心配はいりません」
何が心配いらないのか分からなかったが、私は彼の視線から逃れるように俯いた。泣いたせいで、顔がぐちゃぐちゃになっているはずなのに、向き合って座っているなんて……。
けれど彼は、別の意味として受け取ったようだった。
「責めているわけではありません。そうですね……あっ、自己紹介がまだでした。私はグリフィス・ハウエルと申します」
「反田梓葉……です」
すると、グリフィスは私の名前を、何度も反芻した。始めは言いづらさを感じているのかと思っていたが、どうやら違うようだった。
「ごめんなさい」
移動している最中、顔を隠した方がいい、ということでそのまま彼の胸に埋めていたのだが、まさか服を濡らしていたとは思わなかったのだ。
「服は洗えますから問題ありません。あなたの方は、もう大丈夫なのですか?」
「あっ」
「すみません。まだ混乱していますよね。ここは私の家なので、心配はいりません」
何が心配いらないのか分からなかったが、私は彼の視線から逃れるように俯いた。泣いたせいで、顔がぐちゃぐちゃになっているはずなのに、向き合って座っているなんて……。
けれど彼は、別の意味として受け取ったようだった。
「責めているわけではありません。そうですね……あっ、自己紹介がまだでした。私はグリフィス・ハウエルと申します」
「反田梓葉……です」
すると、グリフィスは私の名前を、何度も反芻した。始めは言いづらさを感じているのかと思っていたが、どうやら違うようだった。



