召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「こちらこそ、取り乱してしまってすみません。当たっていたから、つい驚いたんです」
「そう、だから上段に蛇や雲があるのね。蛇は嫉妬や裏切り、雲は不安や誤解、といった目に見えないもののことを表しているの。一番最初に手紙が来ているから、そのような連絡を受けて、悲しい想いをしたのね」
「……母が危篤だという連絡を受けて帰ったら、僕を呼び出すための嘘だったんです」
「だからキーカードに指輪が出てきたのね。これは契約などの意味があるけれど、人との絆も意味しているから。その両端にある山は問題を。棺は終わりを表している。その関係を清算して、マックスは再び歩き出した」

 船は旅立ちを意味している。その横にあるコウノトリも、また同じ。最後に出ている木は希望の象徴のように見えた。

「下段を読んでも、縦に読んでも、その経験を乗り越えて成長した、とカードは出ているわ」
「成長……つまり、前に進んでいる、ということでしょうか」
「マックス自身に自覚は無くても、前に進もうとする心があれば、自然と成長していけるものだと私は思っているわ。実際、マックスを見ていると、そう思えるもの。何かを知ろうと、隅々まで調べる。この行為だって、前に進もうと思わなければ、できないものでしょう?」
「確かに、立ち止まらずに動いている行為自体が、成長している証だともいえますね」

 良かった。辛い過去が出ているから、嫌なことを思い出させてしまったのではないかとビクビクしてしまったけれど。目の前のマックスを見ていると、どうやらもう吹っ切れている様子だった。