召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「それだけではありません。相談所とは言っていますが、あのタロットカードを使用しています。ヘルガも感じたでしょう。アゼリアから姉……ウルリーケの魔力を」
「……日に日に感じていたわ。でも、アゼリアにはグリフィスが保護魔術を幾重にもかけているじゃない」
「気休めですよ。ウルリーケの魔力の影響が出ているのか、夜中うなされているのを度々見かけます。それが忍びないのです」
「そんなところに、アゼリアに近づく怪しい男を見れば、そりゃ心配になるか」
「はい」

 ため息を吐くと、ヘルガが意味ありげな顔でこちらを見てきた。

「……なんですか?」
「そろそろちゃんとした夫婦になりそうだなって感じたのよ。最初、偽装結婚なんて、グリフィスにできるのって思ったけど」
「どういう意味ですか?」
「そのまんまよ。グリフィスって見た目はいいけど、人を寄せつけないでしょう? ウルリーケが理由なのは知っているけど。だからそのウルリーケに関わる物を持っているアゼリアと、上手くいくのかなって思っていたの。でもうまくいこうがいくまいが、今の私ならアゼリアを引き取ることはできるから、どうでもよくなったけどね」

 確かに、今のアゼリアならばヘルガの元にいても、安心して過ごせるだろう。だが……。