召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜

「ねぇ、マックス。遺跡に携わった人物とか、集団とか。確か調べてたわよね」
「はい。そこは基本中の基本情報ですから」
「その中に獣人っていたのかしら。私、あまり獣人について詳しくなかったんだけど、ここに知性と魔力が備わったものってあるでしょう? 十分、いてもおかしくはないかなって思ったの」
「……獣人の中でも、人とほぼ変わらない容姿のものもいる、と聞いたことがあります」

 それって、獣人特有のモフモフがないってこと!? あの可愛らしい耳と尻尾が……。

「だから、いたとしても不思議ではないと思います。特定するのは難しいですが」
「そうね。でもウサギを描いた、ということは、何かしら意味があると思うの」

 尊敬、畏怖……敬愛。そこにいたことを証明したい、何かがあったのかもしれない。

「意味……おそらくあるでしょうね」
「マックス?」
「いえ、僕の調べ物に、アゼリアさんがのめり込んでくれて嬉しいんです」
「のめり……そうなのかな?」

 そんなつもりはないんだけど。

「今週も、あと僅かですが、よろしくお願いします」
「あんまり役に立っているのか分からないけど、こちらこそよろしくね」

 ニコリと笑うと、マックスも柔らかい笑顔を返してくれた。