コンクールが終わって、家に帰っても、私はずっとそわそわしていた。

スマホを何度も確認して、結果が出ていないかを何度も見返した。

「まだかな…」

予定より早く出たりしないかなって、そんな期待すらしていた。

そして、吹部のLINEに一件。

「コンクールの結果がもう出ていたので、送っときます」

予定よりも2時間も早く出ていたらしい。

私は、手が震えるような気持ちで画面を開いた。

早く見たい、けど、見たくもない、。

意を決して、思い切って開くボタンを押した。

そこに表示されたのは、、










銀賞。










銀賞、、そうつぶやくと、涙が一粒、私の頬を伝っていった。

県大会には進めなかった。 それと、あゆか先輩たちが引退するということ。

そう思った瞬間、胸の奥がぎゅっと締めつけられた。

あの笑顔も、あの優しい声も、もう部室では聞けなくなるし、あまりあゆか先輩と話したことがない。

密かに見ていて、感じていただけだったし、もっとしゃべっとけばよかった。

私たちが、最高学年になる。 「むりだよーー」って、心の中で叫んだ。

でも、声には出さなかった。

私は無言で泣いた。 静かに、ぽたぽたと涙が落ちていった。

銀賞ー その言葉は、私たちに別れを告げる最後の余韻のようだった