「はいはい。させないのはわかってるから、されないように気をつけてよ」

「もう⋯⋯。でも、ありがと」

「じゃあ、明日の夜までは、俺がなるちゃんのこと、24時間独占しちゃおうかな。せっかく夏休みになったことだし」

通う大学は違うが、お互い明日から夏休み。

もし、コウちゃんのお母さんに見られたら、申し訳ないとは思うが⋯⋯この部屋には、私の着替え、お揃いのカップ、歯ブラシや基礎化粧品なども置いてある。

友達に電話して、明日の合コンに行ける旨を伝えると、彼女はとても喜んでくれた。

電話を切ったあと、

「合コンなんて初めてだし、何着ていけばいいんだろ⋯⋯」

なんとなく呟いたら、

「おやおや?なるちゃん、付き合いで仕方なく行くような言い方してたのに、気合い入ってない?」

コウちゃんから、すかさずツッコミが入る。