「待って~、ジュンくんにこれから会えるかメールしてから……………っと、送信♪」
「はいはい。ほら可愛いんだよ~女の子も純白な感じで」
「ふ~ん、どれ?」
「アハハ♪真っ黒なミケとは真逆タイプだ♪」
「ひど~い!せめて灰色……」
カシャーン
「うわ……っ、ミケ携帯離しちゃだめだって…どした?」
友達達が指し示すカップルを見た瞬間、身体が硬直して、思わず持っていた携帯を離してしまった。
だって………
カップルの男の子の方、見覚えがある。っていうか……
「ジュンくん…」
「「ええっ!?」」
シンクロする友達達の声に、カップルがこっちを向いた。
今まで優しく微笑んでいた男の子の顔が一瞬で強張るのがわかった。
向こうも私に気づいた。
「えっ………ミケ?」
やっぱり。
頭より先に身体が動いた。
つかつかと歩み寄ると、明らかに動揺してるジュンくんの前に立つ。
年上の余裕を見せんばかりに笑みを張り付けて。
ホントは内心気が気じゃないのは誰にも見せたくなくて。


