チリリリン♪
『ありがとうございました~』
「だからぁ、あんたらマジやばいって。」
カフェを出て街を歩きながらも、話題は私達のこと。
「それは絶対付き合ってるって言えないよ」
「付き合ってるもん!………多分」
「多分て………ミケらしくないなぁ。いつもの調子が全然ない!」
「そうだね」
「だって………」
言われてみればそうかもしれない。
ジュンくんと居ると毎日が楽しくてしょうがない。
今まで付き合ってきた人の誰よりも私を満たしてくれる存在。
何て言うか……毎日が充実してんのよ。
ジュンくんのメール一つに対しても一喜一憂してる自分が居る。
会えばその仕種にも言葉にも、可愛くて胸キュン♪で楽しくて。
『好き』とか『愛してる』とか……言葉にしなくても解りあえてると思うんだけどなぁ。
「いいのっ!これが私達の付き合い方なんだから!ヤリ〇ンの私が純恋愛したらいけないのか~!」
「ちょっ……公衆の面前でなんて言葉吐いてんのよ!わかったから落ち着けって」
「そうそう。ほら、あそこ歩いてる可愛ゆいカップルみたいに純でいくのもアリだよね(汗)」
焦って取り繕う友達が指差した道路向こう。
こっちに向かって仲よさ気に寄り添いながら歩いてくる可愛いらしいお似合いの学ランとセーラーの中坊カップル。
「男の子超可愛いね~。ミケもあんな恋してんだね……………ミケ?」


