君が僕に与えた360日のラブミッション

そんな月代先輩とお近づきになれたのは、入社5年目の営業部に異動した時だった

今日から月代くんの下について学ぶようにと言われ、月代先輩の直属の部下になった僕は、信じられない気持ちでいっぱいだった

だって、月代先輩は滅多にお目にもかかれない僕の永遠のマドンナだったから

「神谷くん、今日から宜しくね」
そう言って握手を求められた時には、緊張しすぎてびしょびしょの掌が気持ち悪がられないか、気にするくらいだった

「よ、宜しくお願いします」
僕がそう言うと、緊張しすぎといって先輩はクスッと笑った

それから僕は月代先輩に営業のイロハや、ノウハウを全て教えてもらった

そそっかしくて鈍臭い僕なのに、先輩は僕を馬鹿にせず、時に厳しく、時に優しく、後輩の僕に何でも教えてくれた