シオン─貴方が心に灯してくれた光の花─






予兆はあった。


新学期早々、クラスが崩壊して先生は来なくなった。

だから教室は無法地帯で、動物園のようだった。




ある日、体育の授業から帰ると机の中に入れていた教科書が失くなっていた。焦っている私を見て、クラスメイトが皆んなクスクスと笑っている。




そして次の日、席に着くと紛失した教科書が、どうしたことか机の中に入っていた。

戻って来ないと思っていたから、より一層驚いた。


中を見ると、落書きまみれ。表紙にも色々と書かれていた。それは想定内。だから悲しくも悔しくもなかった。

それに、乱雑に切られている箇所もあって殆ど読めなくなっている。


それでも、これも親には言えなくて一年間ずっとその教科書を使い続けた。




この日から、地獄のような日々が続く────