シオン─貴方が心に灯してくれた光の花─



私たちの小学校は、低学年は町内が同じ子たちと集団下校をしていた。

先生が途中まで着いてきていたが、いなくなるといじめっ子が色々な子に言うのだ。


「お前、これ持てよ!」


彼は気の強い子たちのところには絶対に行かない。
つまりは、弱い者いじめをする最低最悪な人。


ちなみに言うと、取り巻きも二人いた。日によっては四人もいた。


この人たちは、指示に従うことしか出来ない犬。


それを分かっていても、私は何も言い返せなかった。
そんな私は“怖がりで意気地なし”。


だから決まって最初から私のところに来るようになった。


「おい、泣き虫ばばあ!これ、持てよ!」


声を出せず何も発することなく、ただ泣いていただけの日々。


「お前なんて生きてる価値ねえんだよ!」


ある日からそう言われて、暴力をふるわれるようになった。




今になって思えば、一年生でそんな言葉を知っているのはなぜなのだと疑問を抱く。


でも、当時の私はそんなことも思わず間に受けるだけだったため、とても傷ついた。

暴力を振るわれていたおかげで、身体は痣だらけ…。

心もボロボロを遥かに超えてズタボロだった。


「まいか!これ、どうしたの!?」


母親に身体中が痣だらけなことがバレた時にそう言われ、何故かは分からないが、咄嗟に笑顔を作り嘘をついた。


「えっと…机にぶつけちゃった!へへっ…」

「はぁ…どうして、あんたはそんなに鈍臭いの!?」


なぜこの時、


──“たすけて”


と、ずっと思っていたはずのこんな簡単な四文字を言えなかったんだろう……。