シオン─貴方が心に灯してくれた光の花─


隣のクラスの井龍柚華(いりゅうゆずか)ちゃん。


彼女は私と真逆な性格をしていて、いつも光り輝いている。


あの時は、特別輝いて見えた。


「…柚華ちゃん?」

「何探してるん?」

「くつ…」

「くつ?ないん??…もしかして、隠されたん!?最悪なことするやつがおるん!?許せん…!!」

「柚華ちゃん……私なんかと一緒にいたら、嫌われちゃうよ?」

「なぁに、そんなん気にせんよ!こんな最低なことするやつに嫌われたって構わんし!」

「…みんなにだよ?」

「ええよ?やって、そんなことする奴らのこと、友達やなんて思いたくもないもん!」

「でも…」

「てか、優しい苺香っちが毎日こんなことされてるん気づかんくて、ほんまにごめんな…」

「ううん、そんな…一緒に探してくれて、それにお話ししてくれて、ありがと…!」

「よし!決めた!!」

「何を…?」

「これから、私は一緒に帰る!同じコースやし、近所なんやし!ね??」

「ありがと…とっても嬉しい…」

「ちょっ、泣かんといてや〜(笑)!」


柚華ちゃんの手が、そっと私の肩を叩いた。たったそれだけのことで、不思議と心がすごく軽くなった。




次の日、柚華ちゃんが先生に言ってくれたみたいだけど、何の進展もなかった。


──面倒くさいものには蓋をする。


それがこの学校のやり方だと、この歳でようやく気づいた。