ここはグラウンドの反対側だった。
ネットの向こうにいる女子たちが米粒に見える。
野球部は今は休憩中だった。
「ここだったらバレないだろ?」
広さんはイタズラした子供みたいに笑った。
すごいや・・・広さん。
マネージャーは勝手に入ってくる人がいないように、
いっつもネットの近くで見張っているんだって。
それに、ここは草陰だから遠くからじゃバレにくい。
広さんが説明してくれた。
私はグラウンドにいる彼とひぃちゃんを探した。
すると、誰かがグラウンドからこっちに歩いてくる。
誰??
私はすぐに隠れた。
しかし、広さんはボーっとしてるのか隠れようとはしない。
そして、突然、広さんは誰かに向かって大声を出した。



