~Sachi~
なんで私、あんな事を言っちゃったんだろう。。。
今頃、後悔したって、もぅ遅い。
悠ちゃんはケンカした日から一回も来ない。
試合近いから、しょうがないもんね。
秋風が吹いた。
寒い…。
私は窓を閉めようと手を伸ばしたら、
棚に置いてあったコスモスの花瓶に当たった。
ガシャンッ!
花瓶は落ちて粉々に割れ、水溜まりの中にコスモスは横たわった。
ひぃちゃんから貰ったコスモスが…。
コスモスを拾おうと思ったけど、体が動かなかった。
ひぃちゃん…私たち…どうすればいいんだろう。
自然と涙が溢れた。
コスモスの花言葉…
「何やってるの?」
私はその声に驚いてすぐに涙を拭った。
ドアの前で立っているのは同じ制服の女子だった。
「あ~あ、コスモスが台無しじゃん。」
女子はこっちに近づき花瓶を拾い集めた。



