幸ちゃん、ありがと。




本当は僕だって別れたくないよ。






でも、これもけじめだから。







僕は病室のドアを開け、幸ちゃんに別れを告げた。








「幸ちゃん。元気でね♪もぅ泣いちゃダメだよ。」






幸ちゃんはコスモスを片手で持ち、僕に小さく手を振った。















そのとき、コスモスは涙の雫を一滴こぼした。