~Yusuke~
そして、文化祭当日。
俺は楽譜とベースケースの取っ手を握り、
最後のリハーサルの順番を待っていた。
「あれ?田口は??」
ドラム担当の田口がいない。
俺は急いで田口のケータイに電話した。
「スマン!クラスので手がいっぱいだから、そっちでなんとかしといて!」
田口は俺に喋らせる暇を与えず電話を切った。
田口ぃ~~~~~!!
「俺、田口を連れてくる!」
俺がベースと楽譜を置いて走ろうとしたら、広にぃに腕をつかまれた。
「ダメだ!田口にはクラス優先じゃないと!
他の人にまで迷惑かけるだけだ。」
だけど…広にぃ…これじゃあ…
「桜さん!!」
ヒカルが突然叫んだ。
えっ?…サクラ??…だれ?
「僕、スケットを呼んでくる!」
そう言ってヒカルは走り出した。
ヒカルのスケット??



