~Hikaru~
文化祭まであと3日とせまったある日のこと。
「またノート写してるの?」
クラスメートの桜さんが呆れた顔でこっちに歩いてきた。
「そんな事したって新井さんは振り向いてくれないよ?」
空席(幸ちゃんの席)に座ってニヤニヤ笑う。
「僕の勝手でしょっ!」
僕はノートをパタンと閉じて机の中に突っ込んだ。
「南葉くん、バンドでギター弾くんだってね!教えてあげよっか?」
「いーです!広にぃに教えてもらいますぅ~!」
僕は桜さんに向かって口元をイーってやったww
「べぇ~だ!バンドより吹奏楽部のほうが人いっぱい来るもんねぇ~!」
桜さんはアッカンベーをして笑っている。
「あれ?桜さんって吹奏楽だっけ?」
「今更!?吹奏楽部のパーカス担当だから!
バンドとは時間けっこうずれてるから見に来てねぇ♪」
桜さんは宣伝のように手を振った。
「見に行けたらね♪」
僕はわざと冷たく言う。
「なによ!新井さんにはそんな態度とらないくせにぃ~!」
桜さんは怒る。
もちろん、ふざけ半分でww
「幸ちゃんは特別だもんねぇ♪」
「ひどい!差別だぁ~!!」
と桜さんは泣いているふり。
笑ってるからバレバレ。



