「・・・・ってことで、たまにしか来られなくなった。ごめんっ!」
俺は顔の前で両手を合わせて幸に謝った。
「全然平気だよぉ~♪
悠チャンは野球命なんだからさぁ~♪」
幸はヘラヘラ笑っている。
だけどさ、お前がそういうふうに
平気そうに笑っていても・・・
『幸、口では言わないけど寂しがり屋なのよ』
幸のお母さんの言葉が引っかかるんだ。
「あっ、そういえば、広さんは元気?全然見てないけど。」
幸はいつもの明るい声だった。
「文化祭の準備で忙しいんだって。
・・・会長だから。」
俺は少し強く言った。
でも、幸はそれに気づかず"そっか"と笑っている。



