あなたが見ていてくれたから


「じゃー俺は雪って呼んでいい?」


え、なぜ、イケメンの考えていることはよくわからないまぁ、いいけど。


「いいけど下の名前も知ってたんだね」


「1年の時から知ってるよ。」


「えっ今日知ったんじゃなくて1年の時から?」


「うん。何でだと思う?」


本当に一言も喋った記憶もないし、あったとしたら
絶対に覚えている。

「全く分からない。」


「まぁ俺が一方的に雪のこと見てただけだからね。」


そう言いながら私を見つめる成瀬くんの目は


優しくて少し自分の顔が熱くなるのを感じた。