さあ、ついにパーティーがはじまります。

 シュシュは七色のドレスを着て、美しいティアラをかぶっています。

 そのとなりでエマは、さわやかなスカイブルーのドレスを着ていました。
 シュシュとはじめて会ったときの、空の色です。

 たくさんのすてきな色に出会ったけれど、エマはこの色がとびきり好きでした。

 だってシュシュとの、出会いの色だから。

 エマのドレスの胸もとには、七色のリボンが飾られています。
 シュシュとあつめた七つの色で染めたリボン。
 シュシュのドレスの色とおそろいです。

「ねえ、エマ」

 手をつないでパーティーの会場へと向かいながら、シュシュが言いました。

「なあに? シュシュ」
「また、わたしといっしょに『色あつめ』をしてくれる?」

 シュシュの言葉に、エマは笑顔になりました。

「もちろん!」

 世界には、きっとまだエマの知らない色がたくさんあるのでしょう。
 知らない場所も、見たことのないけしきも、たくさんあるはずです。

 だいすきな友だち、シュシュといっしょに探せば、ワクワクする色がきっとたくさん見つかります。
 
 あつめた色で、あたらしいドレスやお洋服をつくったら、どんなすてきなものができるでしょう。

 そう思うと、エマはうれしくてニコニコしてしまいます。

「やくそくよ」
「ええ、やくそくね」

 ふたりは笑顔で見つめあい、おたがいの手をぎゅっとにぎります。

 そのとき、ふたりのうしろから声がしました。

「ほら! はやくしないとパーティーがはじまってしまいますよ!」
「きゃあっ!」

 ムームーに声をかけられて、ふたりはあわてて走り出します。

 シュシュの七色のドレスと、エマの青いドレスがひらひらと風になびきました。

 それは、虹と青空のように、とてもきれいな色でした。

 
 (おしまい)

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(あみだくじ)
エマとシュシュがあつめた色は、何の色だったかな?
あつめた色と合うように、あみだくじに線をひとつ足してみてね。
 
(色つきジュエルと、花や夕日などのイラストをつなぐあみだくじ)
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(ぬりえ)
あなただったら、エマとシュシュのドレスをどんな色に染めるかな?
好きな色にぬってみてね。
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