壁の中の彼氏

「亜美のお陰で部活が活気づいてるし、一年生で入部希望の子が三人もいるんだよ」
 友惠が興奮気味にそう教えてくれた。
「部員が増えるのはいいことだよね。できれば同じホラー好きな子がいれば嬉しいけど」
 部内にはホラー好きな生徒が少ない。
 みんな恋愛やフファンタジー小説を好んで読んだり書いたりしているため、少しだけ疎外感を覚えることがあったのだ。
「きっとそういう子も入部してくれるよ」
 友惠に励まされながら帰宅準備を進めていると、ホウキを片手に持った優子が立ちはだかった。
 その後ろにはちゃんとアミの姿もある。
「今日の掃除当番はそっちでしょう?」
 すかさず友惠が優子へ向けて言った。