壁の中の彼氏

「亜美が頑張って書いた作品をそんな風に言うなんて……」
「瀬田さんはやけに福田さんの肩を持つよね? どうして?」
 アミからの質問に友惠はキッと睨みつけた。
「そんなの当たり前でしょ、友達なんだから」
「本当にそれだけ? そう言えば今回の短編コンテストでは福田さんも最終候補に残ってたよね? いつも一次にもひっかからないのに。ふたりしてよくないことをしてたりして」
 その言葉に友惠の顔がカッと赤くなった。
 いけない! と思ったけれど一歩遅く、友惠は床に落ちた雑巾を拾ってアミに投げつけていたのだ。
 ベチャッと不快な音がしてアミの頭に雑巾が乗っかる。
「アミ!!」