壁の中の彼氏

 絶望的な気持ちになった次の瞬間だった「優秀賞を受賞したのは福田さんでした!」
 顧問の言葉に歓声が湧き上がる。
 亜美は一瞬にして頭の中が真っ白になってなにも考えられなくなってしまった。
 今、私の名前が呼ばれた……?
「亜美すごいじゃん! 受賞したのは亜美だよ!」
 ぼーっとしてしまっている亜美の体を強く揺さぶって友惠が言う。
 その声でようやく我に返ることができた。
「わ、私が受賞!?」
 驚きすぎて声が裏返る。
 緊張が溶けたと同時に嬉しさが一気に湧き上がってきた。
「本当に!?」
 疑う亜美に顧問がスマホ画面を見せてくる。